COSUMIに纏わる数字の話
COSUMIを始めて7年ちょっと経ちました。今では、当初は想像もしなかったようなたくさんのアクセスがあって、本当に驚くばかりです。Googleで「囲碁」という単語で検索しても、当然環境には左右されるのですが、一番上に表示されることが多くなり、そうなってくると、もはやCOSUMIの様々な統計情報も、自分で眺めてニヤニヤするだけではなく(笑)、囲碁普及に努めておられる方々と、ある程度共有していかないといけないような気がしますので、今日はCOSUMIに纏わるもろもろの数字を、まとめて公開していきたいと思います。
オンライン囲碁ゲーム COSUMI
http://www.cosumi.net/
今回の記事はかなり長めになりますが、いきなりハイライトです(笑)。Google Analyticsでの平均セッション時間、直帰率、新規セッション率がとにかくすごいです。
平均セッション時間 | 12分9秒 |
直帰率 | 37.17% |
新規セッション率 | 14.77% |
(データは直近一ヶ月)
これから分かることは、「COSUMIはアブノーマル。でもたぶん嫌われてはいない」(笑)。アクセスがそれなりにあって、こんな数字になるサイト、実際のところ他にどれだけあるのでしょうか?
次は、COSUMIが打っている手数(ユーザが打っている手数は含まず)です。これも現在なかなかどえらいことになっていて、例えば、6/28~7/4の7日間では計26,386,121手でした(実際はもうほんの少しだけ(1%以下)多いですが、正確にカウントできるのだけに限定しました。以下、COSUMIが打った手数についてはすべて同じ)。平均して3,769,446手/日、157,060手/時間、2,618手/分、43.6手/秒になります。同じ期間中の、1分単位で見た一番のピークは7/4(土)の17:46台で、4,854手/分、80.9手/秒。COSUMIが手を打った後、同じ対局の次の手を打つまでの間隔(要するに黒白1手ずつ計2手対局が進む時間)は平均10秒ぐらいなので、このピーク時は800面打ち(!)ぐらいになっている計算に…(いや、何て言うか、囲碁が不人気だとかオワコンだとか、絶対嘘でしょ?(笑)) あと、COSUMIの2台のサーバもちょっとすごい。1台で400人相手できるとか、なんかもうかっこいい。現在メインで使用しているサーバはレンタル開始から2年半ぐらいになりますが、歴史上、囲碁の手を一番たくさん考えたコンピュータじゃないかと、本気で思っています(笑)。
続けてCOSUMIが打っている手数を時間帯別に見ていきます。次のグラフは7/1(水)の0時~24時の24時間を1分単位で見たものです。
典型的な平日の推移となっていて、昼・夕方・夜の3つの山が確認できると思います。その中でも、特に注目していただきたいのは、昼の山(ピークは12:41台)で、このいかにも「隙間時間に何とか碁を打ちたい」って感じは、これからの囲碁普及の結構重要なポイントではないでしょうか? 時間さえ許せば、みんなきっと碁を打ちたいんだと思います。
さらに今度は碁盤サイズ・レベル・置石の数などの対局条件別にCOSUMIが打っている手数を見ていきます。次のグラフは、6/28~7/4の7日間のデータです。Lはレベル、Hは置石の数、Hの後の-(マイナス)はCOSUMIが石を置いていることを意味します。ちょっと見にくいかもしれませんが、グラフをクリックしていただくと、たぶん大きく表示されます。
ひとつだけ、なんだかおかしな数字になっている項目があるので、スケールを変更したグラフも用意しました。
実は今回いろいろ調べていて、一番驚いたのがこの数字です。見ていただいて分かるとおり、19路盤の互先がなんかもうよく分からないぐらい多いです。19路盤が多いと言うのは、ある程度分かっていましたが(それも正直想像以上ですが…)、それはともかくとして、互先と置き碁にこんな差があるというのは、今の今まで全く知りませんでした… 15路盤にも全く同じ傾向が見られるのですが、これはCOSUMI固有の現象なのでしょうか? それとも、みんな置き碁が好きではないのでしょうか? 9路盤~13路盤では、レベルが一番低いのと一番高いのが人気なのが見てとれると思いますが(個人的には、これは理解できます)、それと比較すると、ちょっと異様な感じがします。あと、9路盤・13路盤・19路盤という昔からよく打たれていた碁盤サイズの手堅い人気も見てとれます。11路盤・15路盤は、打てる環境が無いから打たないのではなく、打つことができても打たないのですね。とは言え、その大本の原因は、「元々打てる環境が無かったから」でしょうから、これから時代が進むにつれ、このあたりも少しずつ変わっていくのでしょうか? ちなみに、大きな碁盤サイズの方が、一手に掛かる時間が短い傾向がありますが、程度としてはあまり大きなものではないので、「COSUMIが打った手数」を「ユーザが対局している時間」に置き換えて上のグラフを見ていただいても、特に問題はありません。
今回調べていて、もうひとつ初めて気がついたことがあります。それは、囲碁のルール解説のページ(http://www.cosumi.net/learn.html)へのアクセスが、日曜日だけ少し多いということです。ある程度落ち着ける休日に、新しい趣味を始めたいのかもしれませんし、それならそれで感覚的にも分からなくはないですが、しかし、土曜日は特にアクセスが多かったりはしませんね。日曜日ですか… これは怪しいですね(笑)。ということで、6/28(日)~7/4(土)の7日間を1時間単位で見たグラフを用意しました。比較対象としてFlash版の囲碁対局ページ(http://www.cosumi.net/play.html)へのアクセス数に[learn.htmlへの7日間の総アクセス数/play.htmlへの7日間の総アクセス数]を掛けたものも表示しています。
日曜日のお昼がおかしいですね。ピークは13時台、その次は多いのが12時台。もうお分かりだと思いますが、NHKの囲碁の時間ですね。先ほど、初めて気がついたと書きましたが、今まで、NHKの囲碁の時間の影響を気にしたことが無かった訳ではありません。むしろとても興味のあるところなので、今まで何度か調べてみたことはありましたし、その上で特に大きな影響は無いんだなと判断していました。実際、囲碁対局ページへの影響は特にあるように見えませんし、これは囲碁のルール解説のページだけに顕著なようです。あの放送を見て、囲碁に興味を持つような人が毎週毎週これだけいるのならば、この人たちを丁寧に掬い上げてあげられたら、それだけで囲碁人口は結構増えていきそうなものですが… 個人的に面白いなと思うのは、テレビを見て囲碁に興味を持った人って、ほとんどリアルタイムでウェブ検索するんですよね。今の人って、「後で、誰かに聞こう」とか、「今度、本を買ってこよう」とかではなく、「今、ぐぐってみよう」になるわけで、ウェブ上に、しっかりとした入門者向けのコンテンツがあるというのは、当たり前のこととはいえ、ものすごく大切なことだと思うのですが、しかし実際は、今ある囲碁関連のウェブコンテンツって、ものすごくしょぼく感じます。いや、本当に「お前が言うな」ですけど(笑)、もうちょっと何とかならないでしょうか?
次は、モバイル関連の話です。Google Analyticsでの全セッションに対する「デバイス カテゴリ」ごとの割合はこんな感じ。
desktop | 78.26% |
mobile | 15.66% |
tablet | 6.08% |
(データは直近一ヶ月)
そうなんです、モバイル端末からのアクセスがちょっと少ないです… たぶん、「囲碁のゲームがやりたい」ってなったら、ウェブなんか調べず、アプリを探すんでしょうね。囲碁のゲームぐらいネイティブアプリじゃなくてもと、私なんかはつい思ってしまうのですが、うーん、これはどうしたものか…
次は、国別の利用状況です。Google Analyticsでの全セッションに対するアクセス元の国ごとの割合はこんな感じ。
日本 | 81.90% |
中国 | 7.37% |
アメリカ | 4.20% |
韓国 | 2.06% |
カナダ | 0.66% |
台湾 | 0.37% |
オーストラリア | 0.30% |
イギリス | 0.28% |
香港 | 0.19% |
ドイツ | 0.18% |
(データは直近一ヶ月)
意外に思われるかもしれませんが、海外からのアクセスも決して少なくありません。中国からは結構以前からアクセスが多かったのですが、ここ最近は他の海外の国からのアクセスが増えました。とは言え、海外からのアクセスは伸び悩んでる感じもあって、ちょっと寂しいです。伸び代はまだまだあるはずですが…
ということで、たくさん調べて、たくさん文章書きました。うーん、疲れた…
[追記 2015/7/12]
iPadだけとiPhoneだけに限定した、対局条件別のCOSUMIが打っている手数のグラフも作ってみました。期間は6/28~7/4の7日間。まずはiPad。
そしてiPhone。
タブレットなら碁盤サイズを好きに選べるけれども、スマホではさすがに19路盤は厳しいということでしょうか? スマホを触っているときはあまり時間が無いってこともあると思います。